トンネルとトンネルの間、そのわずか80mほどの限られた空間の中に、日本一の秘境駅と呼ばれる「小幌駅」がある。民家はもちろん、外部へと通じる道もない。
実はここ、もともとは列車がすれ違うための信号所として開設された場所であった。その後、付近に定住する漁師などもいたことから、JR発足時に旅客駅へと昇格。
しかし月日は流れ、小幌駅周辺に住む人はいなくなり、小幌駅の日常的な利用者はほぼゼロに。
そして2015年、ついにJR北海道は小幌駅廃止の意向を豊浦町へと通知した。それを受け、日本一の秘境駅ともいえる小幌駅には、廃止を惜しむ多くの人々が訪れた。
豊浦町も、観光振興の拠点として町が維持・管理するとして駅の存続を求めた。そ
うして小幌駅は廃止を免れ、今も現役の秘境駅としてたくさんの鉄道ファンが訪れている。
訪問した際には駅名看板前で自分入りの写真の撮影を。これを豊浦町内の施設「天然豊浦温泉しおさい」「道の駅とようら」「すいしゃ」に持っていき、「秘境到達証明書」をぜひ手に入れてほしい。
前述の通り民家や道はなく、あるのは小幌海岸へと続くけもの道と、鬱蒼と茂る緑(冬は雪景色)のみ。
岩屋観音など小幌海岸へ向かう場合は、帰りの列車への乗り遅れに十分ご注意を。