伊達市の歴史は、仙台藩一門亘理伊達邦成(くにしげ)が家臣250人とともに、1870年に入植したことに始まる。明治政府はこの開拓を評価し、一度は剥奪した士族籍を復籍。邦成は開拓功労により男爵となり、その基本財産としてこの迎賓館を建設した。建物は在来の和風建築に比べ背が高く、洋室と和室を取り合わせた構造で全体的に数寄屋(茶室)風の書院造の建物だ。開拓状況視察のために来道した明治政府高官や開拓使などを接待するために利用されていたそうだ。敷地内には、旧三戸部家住宅もあり、 明治時代の北海道開拓農家の数少ない遺構で、1969年現在地に移築された。1992年には市の有形文化財に指定されている。