測量山は海抜約200mの、山というよりは小高い丘。
テレビ、ラジオなど放送・通信 のための鉄塔が建ち並ぶ山頂を、ライトアップし始めたのは、大企業の合理化が進み人口の流出が続いていた1988年11月。沈みがちな心を吹き飛ばせと始まった市民団体による「室蘭ルネッサンス運動」のシンボル事業として展開してきた。
電力会社の協力を得てスタートとしたこの事業は広く室蘭市民に親しまれ、2016年現在も続いている。この運動は、1回4,000円の申し込み金で、子どもの誕生や結婚等の慶事や転出・入あいさつ、会社創立などの記念に点灯されるもので、市内はもとより、北海道内外から申し込みが寄せられている。
申込者が添えるメッセージは地元紙などで事前に紹介される。夜になると山頂にある6基の電波塔がライトアップされ、1988年11月28日の開始以来、昭和天皇の崩御の前後や2012年11月の暴風雪による大規模停電を除き、連続点灯を継続しており、2016年4月14日には同10,000日を達成している。
ライトアップ時間は4月から9月までは日没から24時まで。10月から3月までは日没から23時までとなっている。
ライトアップは故郷を象徴する存在として現市民だけではなく、室蘭を離れていった人たちも照らす希望の明かりである。