ウトナイ湖は、苫小牧市の東部にある淡水湖。ウトナイトー、 ウトナイ沼などとも呼ばれる。湖名の由来は、アイヌ語の「ウッ・ ナイ・トー」( あばら骨の川の沼)。 この湖を水源とする川に両岸 からいくつもの小河川が合流するさまを、背骨と肋骨にたとえた 命名である。
(山田秀三著 「北海道の地名」より)ウトナイ湖周囲 は低湿地が広がり、沼が点在しているが、ウトナイ湖はその中で 最大のもの。 タヌキモやヒシなどの水生植物群落が見られ、周辺にはマコモ やヨシの群落、ハンノキ林が広がる。マガンやハクチョウなどの 渡り鳥の中継地ともなっており、これまで270種以上の鳥類が確認されて いる。1981年、湖周辺の5.10㎢の範囲が、日本野鳥の会によっ て日本初のバードサンクチュアリに指定され、翌年には国指定ウ トナイ湖鳥獣保護区(集団渡来地)に指定された(面積510ha、 全域が特別保護地区)。1991年には日本で4番目のラムサール条 約登録湿地となっている。またバードウォッチングや自然散策、 自然観察など、四季折々の自然や野鳥とのふれあいを楽しむこと ができる。