1806年に江戸幕府が建立した官寺で、伊達有珠の善光寺(浄土宗)、厚岸の国泰寺(臨済宗)とあわせて「蝦夷三官寺」と呼 ばれた天台宗の寺院。
寺禄を授ける幕府が瓦解した明治維新後に、一時廃寺の悲運にあったが、1897年に再興され現在に至っている。
これまでに何度も移転改築を繰り返し、建立当時の面影を残すものはわずかに護摩堂の姿だけであるが、本堂には鎌倉時代(推定)に作られた聖観世音菩薩像や薬師如来三尊仏像(江戸後期・推定)など、様似町指定文化財の貴重な仏像がまつられているほか、2005年には歴代の住職記などの古文書(様似郷土館所蔵)と百万遍念珠箱が国の重要文化財に指定されている。