北海道新冠町にある、「太陽の森ディマシオ美術館」は2010年に北海道・新冠町太陽に開館。
前身である旧太陽小学校が2008年に惜しまれながら廃校となり、その校舎が官公庁インターネットオークションに出品されたのを現オーナーが落札し、地域密着型の美術館として2010年8月にオープンさせたのだった。
落札した企業によると、旧太陽小学校の校舎の色合いや形、豊かな自然に囲まれた体育館は、自然や環境を大切にするディマシオの世界観と合致しており、また世界最大級の油絵を展示するスペースとしては最もふさわしく、落札するに至ったそうだ。
その当時、ネットでの校舎売却は初めてであり話題となっていた。
そして校舎から生まれ変わった美術館では、落札した企業が所蔵する人気幻想画家ジェラール・ディマシオの作品を展示。メインとなる高さ9m、横27mにも及ぶ超大作は、油絵としては世界最大ということだ。
この絵は1997年にチュニジア政府の要請で、カルタゴ大聖堂で初めて公開されて以来一切公開されることのなかった幻の大作。
その油彩画を旧体育館に常時展示、その他デッサンなども含めた200点にのぼる作品を紹介しディマシオの真髄に迫ることができる。
「地域と自然との融合」をテーマにした美術館である。
●ジェラール・ディマシオ
フランス国籍 ベルギー在住の幻想画家。
・アメリカで銀の立方賞受賞 ・ベルギー・スペイン協会金賞受賞 ・パリ・サン・ジェルマン・デ・プレ・フェスティバルで1等賞 受賞フランスの一般雑誌「ル・ボワン」の記者に「ダリの夢がついに実現された」と賞賛されたフランスの幻想絵画の鬼才。1988年から1994年にかけて朝日新聞社の主催により3度の個展を開催、延べ65万人の来場者を記録。